初回相談無料!
相続で他の相続人に住所を知られたくない!秘密を守る手続きについて

相続手続きと聞くと、「親族同士だから情報が共有されるのは仕方ない」と感じていませんか。
しかし実際には、他の相続人に自分の住所を知られたくないという悩みを抱える方は少なくありません。疎遠な親族との関係、過去のトラブルなど、事情は人それぞれです。それでも相続手続きは避けて通れず、「住所が知られるくらいなら手続きを進めたくない」と不安を抱えたまま、時間だけが過ぎてしまうケースもあります。
実は、相続の進め方を工夫すれば、プライバシーを守りながら合法的に手続きを完了させる方法があります。本記事では、なぜ通常の相続手続きで住所が知られてしまうのかを整理したうえで、秘密を守るための具体的な解決策と、安全に進めるためのポイントをわかりやすく解説します。
なぜ通常の相続手続きでは住所が知られてしまうのか?
そもそも、なぜ通常の相続手続きでは、他の相続人に自分の住所が知られてしまうのでしょうか。その理由は、遺産分割の合意を証明するために作成される「遺産分割協議書」にあります。
遺産分割協議書の役割
遺言書がない場合、どの遺産を誰が相続するのかを、相続人全員で話し合って決める必要があります。これを「遺産分割協議」といい、その合意内容を法的に証明する書類が「遺産分割協議書」です。この書類は、不動産の名義変更や預貯金の解約など、あらゆる相続手続きで必要となります。
連名式の問題点
一般的に作成される遺産分割協議書は「連名式」と呼ばれ、1つの書類に相続人全員が住所・氏名を記入し、実印で捺印する形式です。
この形式では、必然的に全員の住所が一覧で記載された書類が作成されます。そして、その書類(または写し)を各相続人が保管することになると、他の相続人に自分の住所が知られてしまう可能性があります。
「遺産分割協議証明書」を活用する
他の相続人に住所を知られないための最も有効な解決策が、「遺産分割協議証明書」という方式を活用することです。実はこの方法は、プライバシー保護の目的だけでなく、相続人の人数が多い場合や、それぞれが遠方に住んでいて書類のやり取りが大変な場合にも、手続きを効率化するために頻繁に用いられる実用的な手法です。
遺産分割協議証明書とは
「遺産分割協議証明書」とは、1つの書類に全員で署名するのではなく、相続人一人ひとりが個別の書面に署名・捺印する方式です。協議内容は全く同じものを相続人の人数分作成し、各自が自分用の書類にだけ署名・捺印します。
この方式を使えば、自分が署名するのは自分だけの情報が記載された書類のため、他の相続人の住所を目にすることはありません。同様に、自分の住所も他の相続人に知られることがないのです。
そして、相続人全員分の証明書がすべて揃うことで、1枚の遺産分割協議書と全く同じ法的効力を持つものとして、金融機関の手続きや不動産の名義変更などに使用できます。
「遺産分割協議書」と「遺産分割協議証明書」の違いをまとめると、以下のようになります。
| 書類の種類 | 形式 | 住所の開示 |
|---|---|---|
| 遺産分割協議書 (連名式) | 1つの書類に全相続人が連名で署名・捺印 | 員の住所が一覧で記載されるため、他の相続人に知られてしまう |
| 遺産分割協議証明書 (個別式) | 相続人ごとに同じ内容の書類を作成し、個別に署名・捺印 | 自分の情報が記載された書類しか扱わないため、他の相続人の住所はわからず、自分の住所も知られない |
専門家を介した手続きの具体的な流れ
「遺産分割協議証明書」を用いて、プライバシーを守りながら安全に手続きを進めるには、士業などの専門家に作成を依頼することが不可欠です。具体的な手続きの流れは以下の通りです。
- 遺産分割内容の合意
最も重要な前提は、まず相続人全員で遺産の分け方について合意することです。専門家はあくまで合意内容を法的な書面にし、手続きを代行する立場であり、依頼された相続人に代わって分割内容の交渉を行うことは弁護士以外法律で禁じられています(非弁行為)。 - 専門家への依頼
士業などの専門家に連絡し、他の相続人に住所を知られたくない旨を伝えた上で、作成手続きを依頼します。 - 専門家による書類の準備・送付
専門家が、合意内容に基づいた「遺産分割協議証明書」を相続人の人数分作成し、各相続人へ個別に郵送します。 - 各相続人による署名・捺印と返送
各相続人は、送られてきた自分用の証明書に署名し、実印で捺印します。そして、印鑑登録証明書と共に、返送用封筒で専門家へ返送します。 - 専門家による金融機関等の手続き代行
専門家の元に、相続人全員分の書類が揃ったら、専門家が代理人として金融機関の解約手続きなど、全ての相続手続きを行います。この過程で、専門家のみが全員の住所を把握しますが、士業は守秘義務が課せられていますので、皆様の個人情報が他の相続人に漏れることはありません。 - 手続き完了と財産の分配
手続き完了後、専門家が解約した預金等を、各相続人が受け取る分に応じて指定の口座へ確実に送金します。これにより、相続人同士が直接金銭のやり取りをする必要はなく、安全に遺産を受け取ることができます。
この方法を利用する上での重要ポイント
この手続きを円滑かつ安全に進めるためには、いくつか重要なポイントがあります。
専門家への依頼が必須
この方法は、中立的な立場で手続きを代行する専門家(行政書士などの士業)の存在が不可欠です。専門家が各相続人との連絡窓口となり、書類のやり取りを一元管理することで、住所の秘匿が可能になります。士業には守秘義務が課せられていますので、皆様の個人情報が他の相続人に漏れることはありません。
事前に分割協議の合意が必要
「遺産分割協議証明書」は、あくまで合意した内容を証明するための書類です。この方法を使う前に、事前に連絡を取り、相続人全員が遺産の分け方に合意していることが大前提となります。合意がないまま一方的に書類を送付すれば、受け取った側は『一体なんだこれは?!』と不信感を抱き、かえって話がこじれてしまう危険性があります。
まとめ
相続手続きでは、「円満に終わらせたい」という思いと同時に、「自分の個人情報は守りたい」という切実な不安を抱える方が少なくありません。特に、他の相続人に住所を知られたくない場合、手続きの進め方を誤ると、取り返しのつかないプライバシー侵害につながるおそれがあります。
弊社では、相続・遺産分割手続きを専門とする行政書士として、「遺産分割協議証明書」を用いたプライバシーに配慮した相続手続きを心がけております。相続人の皆様それぞれと個別に連絡を取り、書類の作成・発送・回収を一元管理することで、相続人同士が直接住所を知ることなく、法的に有効な手続きを完了させることが可能です。
また、守秘義務もございますので、皆様からお預かりした住所や個人情報が他の相続人に漏れることはございません。相続人が多いケースや、遠方にお住まいの場合でも、安心・確実に手続きを進められる体制を整えています。
「相続はしたいが、関係性やプライバシーが不安で一歩踏み出せない」
そのようなお悩みこそ、ぜひ一度、弊社にご相談ください。状況を丁寧にお伺いしたうえで、秘密を守りながら、円滑に相続を完了させる最適な方法をご提案いたします。初めての方にも分かりやすくご説明いたしますので、どうぞ安心してお問い合わせください。


